あいまいまいんの生物学

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ノーベル化学賞・物理学賞のプロの文を読んで

ノーベル賞が続々と報じられてくるわけですが、本当に残念なことに、

日本人が受賞しないとあまり大々的に報じられなかったり、

報じられたとしても些末な話(結婚が~とか幼少期が~とか)ばかりで、

どのような技術が、科学が、賞を受賞したのか、その歴史的背景は、というのを丁寧に説明してくれるところっていうのはあまりないですね。

すごく悲しいなと思います。

教員間で話をしていても、「ノーベル化学賞発表あったね!」と切り出した時に

まさに化学教員という立場の人からでも「日本人ですよね!」と返ってくるのは本当に悲しい。

「化学」の振興を支えるための人材育成をする教員が「日本人」に先に囚われていて良いものだろうか。

 

どこの国の人か、というのが全く価値がないとは言わないけれど(例えばアメリカから多いのはこういう背景があるからだね~とか、こういう経済状況、こういう科学発展支援があるからだね~みたいな議論に結び付けられるだろうから)

でも何よりも先に大事なのはノーベル賞においてはやはりサイエンスの中身だと思う。

何故、国境を超えて同じ志や理想を持つ人達が共にサイエンスに励むこの現生の世の中で

グローバル化を叫ぶくせに「日本人」に固執するのかが未だによくわからないです…。

 

 

ちょっと愚痴っぽくなってしまった。

気を取り直してノーベル賞の話で。

 

化学賞や物理学賞が発表されたには発表されたんですが、

如何せん専門外にも程がある(正直医学・生理学賞だって専門外だけど…それよりも距離が遠い)ので、

何も分かってないのは嫌だなぁ、いけないなぁと思いつつもどこからどう拾っていけばいいか分からないというのが自分の本音でした。

英語の説明を読もうにも、ちょっと時間がなくて専門用語を調べながら読むのは厳しそうだなとか思ったり(ストーリーのイメージもないし)

 

そんな時に日経サイエンスの記事に出会いました。

www.nikkei-science.com

www.nikkei-science.com

 

この記事では、勿論めちゃくちゃ深くわかる訳ではないんだけども、大体のポイントは押さえられていて綺麗に流れがわかるようになっています。

その発見の歴史的価値とか、人が成した功績とか、それでサイエンス(または世界)にどう役立ったかとか。

さらっと読めてなるほど~という気持ちになれる。

このキレイなまとめ方に、さすがプロだな~と思いました。

自分は、これを読んで「何も分からない」状態から「ちょっと拾えた」気持ちになれましたし、これをきっかけに「じゃあ英語の説明の方も読んでもうちょっと深く勉強してみようかな」と興味のきっかけになりました。

 

自分が目指すものもこういう所を見習うべきだとも思いました。

 

自分は今、学校で毎週生物広報誌を出しているんですが

その内容は、皆の身の回りのちょっと知らない生物学の話であったり

なんとなく知ってるけど詳しく知らない生物学であったりを紹介するものです。

新しい研究とかも時々取り扱っています。

個人的にはそれらの目標は、

  • 気軽に読める長さであること
  • 面白いと思ってもらえること
  • 興味を持つきっかけにしてもらえること
  • 他の本とかに負けないくらい行ける所まで攻める(深堀りする)こと

です。

ただ、最近ちょっと迷走気味だった部分がある。

ので、今回の日経サイエンスの記事はなんていうか、ハッとさせられる面があって。

「やっぱりこういう『新鮮な感動』『サイエンスの面白み』みたいなのを私は皆に配りたいんだなぁ」と再確認させられました。

誰に届くんだかさっぱりだけど、頑張っていこう、って思いました。

 

 

ということで、一念発起して来週配布予定(今週は試験で配れないので)の「ノーベル医学・生理学賞」の記事を一生懸命編集したのですが

なんと普段B4 1枚におさまるところがどう頑張っても2枚になってしまう。

いきなり「気軽に読める長さ」オーバーしてるやんけ!

で、これはいかんと悪戦苦闘していたところに生徒がひょこひょこ集まってきて、「先生何してるの?」と言うので説明すると

ノーベル賞の中身、ちゃんと知りたい!その記事は嬉しい!」

と反応され、更には

「全然2枚でOKです!むしろ削らないで!」

と言われてしまいました。

案外生徒はこういうものを求めてくれているのかもしれないな、と思いました。

 

ついでに

「化学賞とかも書いてほしい」

って言われたけれど、書けるか・・・・?

(ちなみに前の年は化学賞も書いた。何故なら酵素の指向性進化法は生物学にもだいぶ通じていたので、生化学の道に化学系の子を引き摺り込めるいいチャンスだと思って…)

自分が何ができるのかはよくわからないけれど、とりあえずできる限りのことをがんばっていきたいと思います!

 

 

P.S.

ついでに、ネットでノーベル化学賞とか物理学賞の良い解説記事を探そうとしても、謎のニュースの記事や内容ペラッペラのものに邪魔されてしまうのが悲しいですよね…

日経サイエンス以外で良記事があったらぜひ教えてほしい。化学・物理のことを詳しく知りたいし、医学生理学についてももっと良くできるならしたいし…