あいまいまいんの生物学

あいまいまいんの生物学

生物学が好き。勉強したり遊んだり。

日頃感じたこと思ったこと、出来事など

勉強して面白かった話

授業で使えそうな生物学の知識・雑談・小ネタ

などなどを紹介していきたいと思います

コメント大歓迎!気軽にコメントして下さい

ゲームサイトはこちら

中島さんの培養話を聞く会を振り返る 前半

12月11日夜8:00~、細菌・古細菌に関する研究をし続けている中島さん(現在はJAMSTECに所属)のお話を聞く会をTwitterのスペースで開催しました。

twitter.com

 

2時間の予定でしたが、楽しすぎていつの間にか2時間半経ってしまっていて、それでも足りないくらいには面白い内容盛りだくさんの会でした。

今回のブログでは、会において触れられたトピックについて、自分が覚えている限りで書き起こすことに挑戦したいと思います。拙い部分もあるかと思いますが、大目に見て頂けると……

 

 

細菌・古細菌への道の始まり

中島さんが細菌・古細菌に興味を持ったのは、中学1年生のとき。

父親の本棚にあったブルーバックスの本「科学・知ってるつもり77」が全ての始まりだったそうです。

この本は、77個の一度は疑問に思うようなトピックについて解説をしているというもの。わかったつもりでも、実際は違う、みたいな……。

そのうちの一つのトピックが「100℃で死なない生物がいるって本当?」。たった数ページのその解説の中で、古細菌や細菌の存在と出会ったのです。

こんなにおもしろい生物がいるなら研究してみたい!培養してみたい、実態を知りたい、色んな謎を解き明かしたい……そんな中学1年生の時の思いが実現できている。すごいことですよね。

 

学部では赤潮の研究

学部生のときは、水産に関する研究室に所属し、赤潮の研究を行いました。

赤潮で主に悪さをするラフィド藻の一種:Chattonella(シャットネラ)と呼ばれるものを培養し、細胞内に貯める活性酸素とその分解酵素の持ち方がどのように生死に関わるかを調べるというものです。

シャットネラは光合成をしますが、通常の植物でも知られているように過剰な光は活性酸素出現の原因になります。

活性酸素は反応性が高いので、生体内の様々な代謝経路や物質と反応することによって細胞を傷害すると言われています。

ということは、ものすごく単純に考えると、活性酸素を分解できる酵素を持つかどうかによって赤潮を構成する藻類の寿命というか、生存が変わりそうですよね。持っていなかったり、作れなかったりした場合は、すぐ細胞内に活性酸素が溜まって死んでしまいそうです。

水産業においては、赤潮の出現や衰退というのは予測したり制御したりできることがかなり望まれているもので、特に「同じタイミングで大量に死ぬ」かどうか、それをバラけさせることができるのかどうかも興味の対象としてあるのだそうです。

自分は高校生物レベルの赤潮の知識しかなかったので、「富栄養化」とか「ケイソウが関係する」くらいのイメージしかなく(あとはどのように赤潮が悪影響を出すか)、そもそも「制御する」とか「予測する」という発想があまりなかったのですが、

今回の話を聞きながら、確かに予測や制御は水産の人にとってはできるようになりたいものだよな、と……

そういう研究もあるんだなぁという学びがありました。

 

細菌が持つロドプシンの研究へ

次に中島さんが取り組んだのが、ビブリオが持つロドプシンに関するテーマでした。

ビブリオというのは、細菌の一種で、海水とかに生息している鞭毛もちの子です。腸炎ビブリオとかのビブリオと同じ意味ですが、ビブリオには沢山仲間がいるので、病原性がないものも当たり前にいます。

で、あるビブリオはロドプシン(細かく言うとプロテオロドプシンですが、面倒なのでこの後はロドプシンで統一します)というタンパク質を持っています。

ロドプシンというのは、レチナールを光受容のために持つ膜タンパク質の一種なのですが、光を受容することでイオンポンプ(イオンを濃度勾配に逆らって移動させるもの)としての役割を果たすという中々すごい機能を持つタンパク質です。

プロトンポンプの場合、光が当たるとプロトン(水素イオン)を細胞内から細胞外へと輸送します。

通常、細胞膜の内外ではプロトンの濃度が違っています。プロトンは細胞内よりも細胞外が多い状態です。あまり的確ではない例えになってしまいますが、細胞内がスカスカで細胞外がぎゅうぎゅう詰めの部屋だとすると、2つの部屋をつなぐ扉が空いた瞬間人はスカスカの方に逃げたいですよね。ロドプシンでは敢えて、スカスカの部屋(細胞内)からぎゅうぎゅうの部屋(細胞外)に人(プロトン)をエネルギーを使って突っ込んでいるわけです。

f:id:I_my_mine:20211212131812p:plain

 

そうするとぎゅうぎゅうの部屋はぎゅうぎゅうすぎる状態になるので、細胞膜のロドプシン以外の空いている扉から細胞内(スカスカの部屋)に侵入しようとします。この侵入に伴うエネルギーを用いて、細菌はATPを作ることができます*1

f:id:I_my_mine:20211212131826p:plain

 

ということは、光-ロドプシン経路によってビブリオはATPを得ることができる、ということになります。ATPは生存に必要なエネルギー通貨ですので、大事です。

一方ビブリオはこの経路とは別の呼吸鎖経路でもATPを合成することができます。呼吸鎖を使用した場合、その経路がルシフェリン-ルシフェラーゼ反応系(ホタルの発光と同じような仕組みです)と連携しているので、呼吸鎖駆動が生じるたびに発光する、という現象を観察することができます。

ATPを合成する、という機能面では2つは被っています。だったら、

  • 光が当たっている時 = 光-ロドプシン経路でのATP合成+呼吸鎖によるATP合成
  • 光が当たっていない時 = 呼吸鎖によるATP合成(+ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応による発光)

という風に、光が当たっている時と当たっていない時でATP合成経路を切り替えているかもしれません。光が当たっている時に呼吸鎖によるATP合成を少し休んで、ちょっと休んだ分を光-ロドプシン経路に担ってもらうと、餌の節約などにつながる可能性があります。よって、中島さんはこの切り替えや節約について調べることにしました。

光-ロドプシン経路を使っている量は、プロトンが細胞外に移動するので細胞外pHの減少によって、

呼吸鎖を使っている量は、ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応の発光の検出によって、それぞれ検出することができます。

ならば、暗い条件・明るい条件で育ててあげた細菌たちを、一時的に暗条件においてから光をパッと照射してあげて、結果細胞外pH(どのくらいロドプシンが活性を持つか)と発光量がどうなるのかを調べてあげればよいのです。

 

この実験、言葉だけで言うととても簡単そうなのですが、実際はそうではなかった。

大量のビブリオを培養してpHを測ろうとしても、

  • 測定直前に置く暗条件において、中々pHが安定してくれない
  • 光照射後のpHが小数第3桁しか変わらない

等の苦労があったそうです。条件安定には2時間かかることも普通で、一回の実験に1日かかってしまうという……。

 

話を聞いていてふと、「ビブリオが自身で発光したとき、その光をロドプシンが使う可能性はあるのか?」と思ったんですが、

中島さん曰くビブリオの光の波長とロドプシンの吸収波長がかなり近いので、可能性はあるとのことでした。自給自足じゃん!というね。

 

3種のロドプシンの意義

ロドプシンはもともと古細菌である好塩細菌で見つかり、それが後に細菌でも持つものがいる、とわかってきた物質です。

細菌にも勿論持つもの、持たないものがいますが、持っているものの中でもかなりの多様性があります。

特に面白いのが複数種のロドプシンを持つ種です。ロドプシンには、通すイオンがプロトン以外に、ナトリウムイオン、塩化物イオン、硫酸イオン……など様々な種類があるのですが、プロトンを通すものを複数種持つやつや、様々なイオンを通すものを数種類揃えたやつなど、面白い持ち方をするものたちがいます。

その一例がNonlabens marinusです。

Nonlabens marinusの場合は、

  • プロトンを細胞外に出すもの
  • ナトリウムイオンを細胞外に出すもの
  • 塩化物イオンを細胞内に入れるもの

という3種類のロドプシンを持っています。プロトンとナトリウムイオンのロドプシンについては、よく発現をしている上、同じようなタイミングで発現し、吸収波長も同程度のようです。どちらのイオンもATP合成で用いられるよくあるイオンなので、これら2つはATP合成に寄与すると思われますが、なぜ2つなのか、それぞれ担うものが違うのかなどは分からないとのこと。

一番謎なのが塩化物イオンを通すもので、こちらは発現がそもそもあまり見られません。なんのために機能しているのか、そもそもあまり重要じゃないから発現量が少ないのか、よくわからないとのことです。

しかも、3種類もロドプシンを持っていて、かつ流すイオンが異なるので、pHの変化も一意に決まりません。細胞外pHを測るという解析アプローチは難しいでしょう。

 

「ノックアウトやノックダウンで様子を見たら?」なんて思っても、非モデル生物であるため、既存の手法が通用するのかもわかりませんし、通用したっぽくてもそれが本当に通用した結果なのかを確かめる必要もあります。

通用するかどうかわからないもののために実験系をセットアップするのも大変、というのもあり、なかなか余裕がないと挑戦ができません。

非モデルだからこそ面白いことが見つかるけど、非モデル生物だからこそ巷で当たり前にできることができなかったり、アプローチが限られたりしてしまう……。非モデル生物の魅力と難しさを改めて考えさせられる事例です。

 

中島さんはNonlabens marinusに関して、外界の条件とロドプシンの発現量の関係性などを研究したそうです。

食べ物がない(呼吸鎖があまり駆動できない)環境ではどう変化するかを確認する際には、培地から調整する必要がありました。というのも、海の細菌の培養のために通常使われる培地では、炭素濃度が海水の1000〜2000倍以上なのです。それを海水の4〜5倍くらいの(通常より)薄い栄養しか無い条件にするために、培地を自作しなければならないという……。大変だ。

 

レチナール合成酵素のないロドプシン持ち細菌?

中島さんがロドプシンに着目して研究している中で、ある面白い事例が発見されるようになりました。

それは、「既知のレチナール合成酵素遺伝子を欠いているのにも関わらず、ロドプシンを持つ細菌がいる」という事例です。これは大変不思議なことです。

上でも既に述べましたが、ロドプシンというタンパク質は光を吸収して駆動します。光を吸収するために必要なのが、レチナールという物質です。

レチナールは、通常 リコペン→β-カロテン→レチナール という合成経路を辿って生体内で合成されます。反応は酵素によって触媒されます。

f:id:I_my_mine:20211213105952p:plain

既知のレチナール合成遺伝子を欠く、ということは、素直に考えるとレチナールを作れないということになるわけです。

にも関わらず、レチナールを含んだロドプシンを持っている。だから不思議なのです。皆さんなら、このレチナールの出どころをどこだと考えますか?

 

ひとつの可能性としては、他者から盗むというものがあるでしょう。他者のものを盗む実例としては葉緑体が有名です。チドリミドリガイというウミウシや、ハテナと呼ばれる鞭毛虫は、餌から葉緑体を盗んで自分のものとして活用することが知られています。

細菌の研究業界でも、「恐らくレチナール合成遺伝子を欠いているものは他者からレチナールを盗んでいるのではないか」とふわっと考えられていたそうです。

 

中島さんはここで、レチナールを盗むという現象が本当に発生しているのか、白黒はっきりつける研究をすることにしました。

Actinobacteria門に属する細菌の中で、レチナール合成遺伝子を持っていないけれどロドプシンを持つ細菌を選び、それをレチナールのない培地で培養し、

ロドプシンが機能するかどうかや、レチナールをもつかどうかを調べました。

すると、レチナールを含まない培地であったはずなのに、細菌のロドプシンは機能し、かつレチナールも検出されたのです。一体どうして?

中島さんが仰るには、恐らく既知のレチナール合成経路と異なる生合成経路があるのではないかとのこと。確かに、今わかっていることは「既知のレチナール合成遺伝子がないこと」でしかないので、全く違うレチナール合成の経路があってもおかしくありません。

放射性同位体質量分析などの手法で代謝経路を追うことはできないのか?とも思ったのですが、中間産物は不安定で少量なため検出が難しいという問題点もあるようで、なかなか簡単にはいかないのが実情のようです。

 

 

既知のレチナール合成酵素を持たない細菌はいくらかいるのですが、それらは分布が偏っているという面白さもあるそうです。

例えば堆積物中であったり、地下水中であったり……所謂嫌気性で、かつ光の届きにくい(または完全にない)環境ですよね。

上の図でも示しましたが、既知のレチナール合成経路ではβ-カロテンをちぎるために酸素が必要になります。もしかしたら、嫌気性条件で別のレチナール合成経路を作るのは、酸素が使えないからなのでしょうか?

そもそも光も届きにくい場所で、なぜそんなにも一生懸命作るのかも謎ですが……。わからないことだらけですね。

 

 

これらの研究を経て、現在中島さんはJAMSTECで細菌・古細菌のゲノムを使った研究を行っています。

ゲノムを使ったアプローチは今非常に盛んなようで、「ある特定環境で生きる細菌たちはどの遺伝子発現が盛んなのか」を追求することで環境と遺伝子発現のつながりを検出することなどが可能だそうです。チムニーだけで見られる傾向とか、深海だけで見られる傾向とか……見つかったら面白そうだと思いませんか?

 

 

細菌・古細菌を「分ける」こと

とはいえ、このゲノムを使うアプローチが良いのか悪いのかよくわからない状況も発生しているようです。

例えば、「新種の発見と分類」という方面では、かなり混乱が生じています。

 

細菌や古細菌は、すべてが培養できるわけではありません。ですので、環境中にどのような生物が生息しているかを調べるときには、主に環境ゲノムのような、「集団のゲノムをざくっと取ってきて解析する」という方法で行われます。

集団のゲノムを解析していくと、細菌と古細菌どちらがどれくらいいるのかがリボソームRNAの配列特徴によってわかるだけでなく、既知の遺伝子配列と異なるものが見つかったりします。

ある閾値で区切って、これくらいこの場所の塩基配列が違ったら別種、という感じで判定をしていくわけですが、

そのような遺伝子ベースでの分類を行っていった結果、もともとの細菌の門が35だったところが、現在は約160にまで膨らんでしまいました。

一気に物凄い膨らみ方をしてしまったせいで、分類の世界は大混乱です。新種につける名前も、すごい勢いで見つかるが故に付け方に困ってしまいます。

それ故、もともとあったファーミキューテス門について、大きくなりすぎたからファーミキューテスA, ファーミキューテスB, ファーミキューテスC……といった具合に分けて細菌たちを分類しよう、とか……

名前は人の名前を順番につけちゃおうとか、使ったメッシュや判別した遺伝子の情報をそのまま並べてつけちゃおうとか、そういうことが起こっているのです。

 

シーケンサー技術の発展によって、このように沢山の新種が見つかることは素晴らしいことではあります。

環境中に極小数しか生息していない新種の場合は、何百億塩基対と読んでやっと見つかるか見つからないか。データの大きさで殴って初めて見つかる種(遺伝情報として)も沢山いるのです。そういう意味で、シーケンサー様様なのです。

一方で、上で述べたような混乱が生じてしまっている。研究者としても、分類がころころ変わると困ってしまいます。

細菌の世界では、今こそ整理整頓が求められているのですね。

 

もうちょっと詳しく知りたい人はこちら↓

frasco-shaking-ny.hatenablog.com

www.slideshare.net

 

 

 

ところで、環境ゲノムをとってきて解析を行うと、勿論細菌だけでなく古細菌も出現します。

教科書程度の知識だと、「古細菌は極限環境にいる」というイメージが強すぎて、そこらへんにはいなさそうに思われるのですが、

実際は海水中に普通にいるものもいて、普通にとれてくるのだそうです(海水中の古細菌の例としてMarine Group Ⅱなどが挙げられるそうです)。

とはいえ、アスガルド古細菌など古細菌の種類によっては、海の中でも堆積物中、つまりは海底に多いらしい。嫌気性のものが多いので、堆積物中にいるのは自然な話ですよね。海底は圧がかかるし貧栄養なので、ある意味極限環境でしょう。

そんなわけで、海の上の方でゲノムをとったり顕微鏡観察をしたりすると、細菌:古細菌=10:1だったのが、深くなるにつれて細菌:古細菌=2:1みたいに変わっていく……古細菌が増えていくという現象が見られるそうです(数字は仮のものですが)。面白い。

 

古細菌もゲノムを読むことによって沢山新種が見つかっていて、上で述べた問題点が発生しつつあります。

が、遊び心たっぷりな名前もつけられているようです。

例えば、2015年に見つかった「真核生物に最も近い古細菌」は、ロキアーキオータと名付けられました。ロキというのは、北欧神話に出てくる神の名前です。

そこから続々と近縁の古細菌が見つかったのですが、それらが

オーディンアーキオータ

トールアーキオータ

……どれも北欧神話の神の名前ばかり。

と、思ったら、中国のグループが発表したのはウーコンアーキオータ。「ウーコンってなに?」と思うかもしれませんが、これは孫悟空の悟空の部分ですね。

 

もうちょっと詳しく知りたい人はこちら↓

yunakajima426micro.wixsite.com

 

 
これは蛇足かもしれませんが、興味本位で「ロキアーキオータとかって培養できるんですか?」と聞いてみたところ、なんと培養できたという報告が出ているそうなのです。

が、そのDoubling Time(細胞が分裂して集団が2倍に増えるのにかかる時間)は約14~25日とのこと!長過ぎる!!!!

大腸菌のDoubling Timeが30分程度なのに比べたら、圧倒的長さです。培養の途中で諦めそう。

 

 

かなり長くなりましたが、実はまだ半分くらいしか内容を紹介できていません。

この続きは次回の記事で紹介したいと思います。

*1:ロドプシンの種類によっては、通すイオンの種類も向きも異なりますし、ATPを作るのではなく、鞭毛運動をしたり、輸送体を動かしたりと別の働きに活用するものもあります。働きが多様なのです

今後のブログについて

こんにちは。

今後のブログ運営について方針を決めたのでお知らせします!

 

なぜ急に運営云々言い始めたかというと、シンガポールの話をどこに書くべきか迷ったからです。

下の記事で表明したように、私は今シンガポールにいて、

i-my-mine.hatenablog.com

色んな生物を見て楽しい、面白い……と思っているのですが、そうやって思うことがあまりにも多すぎるので、思うがままにアップしていくとこのブログを逼迫してしまうのではないかと考えました。

 

そこで、シンガポールの話は別の場所に書くことにしました。

minesg.hatenablog.com

上のサイトで、シンガポールの生物の話はもちろん、

観光とか、食べ物とか、そういうものもアップしていこうと思います。

もし興味があったら覗いてみてもらえると嬉しいです。

 

こちらのブログについては、従来通り生物学のこととか、生活のどうでもいいこととか、そういうのをあげていこうと思います。

 

 

できれば、シンガポールの植物とか生物をひたすら写真で見せるだけの行為もしたいのですが、

Twitterがいいのか、noteとかの方がいいのか、どのプラットフォームが最適なのかなと悩んでいます。Instagramに載せるようなオシャレ写真でもないし……

もしいいアイデアあれば教えてくれると幸いです。

また、それも決まったらお伝えしたいと思います。

 

では!

ごめん、同窓会には行けません。

いま、

f:id:I_my_mine:20211204174604j:plain

シンガポールにいます。

 

この国を南北に縦断する地下鉄を私は作って……いるわけではないんですが。

本当は、あの頃が恋しいけれど……。

でも、今はもう少しだけ知らないふりをします。

私の書くこのブログも、きっといつか、誰かの青春を支えるから。

 

 

てことで、シンガポールの話もちょいちょい、ブログに今後は載せていくつもりです。

 

シンガポール、どんな場所のイメージがありますか?

物価が高い……そうね、ちょっと高いな。自炊とか逆にできないよね。

暑い……うん、実際暑い。今日も30度とか言ってる。でも風の日もあるし、直射日光以外は涼しい日も割とある。電車と店内は異常に冷えてるので寒い。

むしむししてる……うーん、そんなでもないと思う。じめっと感がある日もあるけど、日本の夏みたいに毎日続くことはない。雨は急にすごい量降ることもある(普通の量のときもある)けど、すごい量降ったらすぐ終わる。一日の天気が安定しないっていうのはあるかな。

 

という感じで、まぁシンガポールのイメージってあんまり何もない人もいますよね。

 

私がこっちに来てびっくりしたところを今日は3つだけ紹介します。

1つめ:中国語めちゃ喋るやん

シンガポール、英語の国だと思っていたら、街中で普通に歩いていると隣から聞こえてくるのは英語:中国語=1:1だったりします。

中国語めちゃくちゃ話されています。

特にホーカーみたいな場所とか、フードコートみたいな飲食系の場所だと中国語が圧倒的。店員さんも受け取る人も中国語でべらべら喋っています。なんで???

最初すごく不思議だったんですが、シンガポールという場所の歴史的背景を見てみると、割と納得だったりします。英語は国が発展のために設定した共用語みたいな感じで、本来は中国語が強いんですね。

シンガポールの人は皆英語も話せるし中国語も話せるんだとしたらすごいなぁ……と思いながら圧倒されています。

 

ついでに言うと、これは個人的おもしろエピソードなのですが、飲食のお店でこちらが中国語で対応されると1シンガポールドルのことを「1块」って言われます。$4なら四块。块は中国でいう人民元の1元を口語で表現した言葉です。

いや、人民元の1块と1シンガポールドルって絶対価値違うでしょ、と思うんですけど、块という言葉は割とフランクに「一番でかい通貨単位」みたいなノリで使われてるんですかね。

 

私も中国語喋るのに挑戦したいんですが、中々最後までやりきれず途中でギブアップします。なぜなら聞き取れないからです。がんばろう。

 

 

2つめ:めちゃくちゃ鮮やかやん

シンガポールはどこに行っても鮮やかです。

どういうこと?って感じだと思いますが、植物の色が常に鮮やかなんですよね。あと鳥とか、昆虫とかも。

まず、街中の木は大抵全部でっかい。でかすぎて首が疲れます。日本の木って控えめだったんだなって思います。

加えて、そのでっかい木にでっかい着生植物がこれでもかというほど乗っかっています。もう飲み込もうとしているレベルで乗っています。

f:id:I_my_mine:20211204180505j:plain

すごくないですか。

常に視界が緑緑してるんですよね……。

で、そうかと思えば植えてある花たちはめちゃくちゃ鮮やかです。

f:id:I_my_mine:20211204180730j:plain

f:id:I_my_mine:20211204180739j:plain

f:id:I_my_mine:20211204180747j:plain

f:id:I_my_mine:20211204180756j:plain

f:id:I_my_mine:20211204180804j:plain

f:id:I_my_mine:20211204180814j:plain

こんなのはまだまだ序の口で、本当に多種多様な植物がいます。

自分でも一個ずつ同定して覚えようとしているのですが、全然追いつかないです。

こんなのが所狭しと色々隣接して植わってるので、少し道を歩くだけで赤、黄、白、緑、紫、橙……なんて色の数々を体感することができます。面白いです。形も奇抜なものが多いので、余計にテンション上がります。

また、うまく写真が撮れていないのであまり載せられないのですが、鳥も鮮やかさをUPさせてくれます。日本でいうスズメやカラスレベルで頻出する鳥がジャワハッカです。

f:id:I_my_mine:20211204181156j:plain

この時点で鮮やか。

他にも、顔が青いチョウショウバトがいたり、白いオウムが普通に市街地で飛んでいたりと、面白すぎます。

昆虫も写真がないのですが、赤黄色の色がついたアゲハ蝶みたいなやつとか平気で飛んでます。

こちらは住んでいる人々の国籍も多様なので、人を見ていても鮮やかです。様々な人が普通に一緒に暮らしていて、私もいていいんだなって気持ちに勝手になります。

それに伴いお店も多様な国籍に対応したものになるので、ものすごく多様性があります。中国の漢方の店もあるし、日本の焼き肉のお店もあるし、韓国のお店、タイのお店、インドのお店……本当にすごい。

案外日本のものも手に入っちゃうし、日本のご飯もあるし、日本のお店もあるのですごくへんてこな気持ちなんですが……それはまたおいおい紹介します。

とにかく「鮮やか」だなというのが、個人的な印象です。

 

3つめ:乳製品めちゃ高いやん

こうも暑いと、あれですよね、食べたくなりますよね、アイスクリーム。

暑い中食べるアイスクリームほど最高のものはないからな。

 

でも……こっちでは想像以上に乳製品が高いです。アイスクリーム、贅沢品中の贅沢品でした。悲しい。

ハーゲンダッツのお店とかもあるんですが、1スクープで700円とかします。

スーパーのハーゲンダッツは、日本のレディーボーデンみたいなサイズのカップで1個1500円超えてたり。

買えません。

 

ドンドンドンキという、日本のドン・キホーテの海外版のお店もあって、そこだと日本のものが手に入りやすいのですが(地元でも案外色々手に入るけど)

スーパーカップは1個250円、チョコモナカジャンボは1個360円とかします。うわーん!

牛乳とかチーズも普通に高めなので、牛乳大好き人間が揃ってる我が家はちょっときついです。

乳製品、安くなってほしいな。

 

 

 

ということで、同窓会には行けません。誘われてもないけどね。

誰かオンライン同窓会でも飲み会でもいいから誘ってくれよな。

 

面白そうな企画や仕事のお手伝いも引き続きやっていくつもりなので、もしなにかあればお声がけ頂けると幸いです!シンガポールでなにか面白いことやれるんだろうか……わからないけど……

 

ではでは。

高校生物「ハーディ・ワインベルグの法則」計算問題を理解する その2(初級計算問題)

前回↓

i-my-mine.hatenablog.com

 

今回は本題の計算問題に取り組みながら、前回の復習をしつつ進めたいと思います。

一番簡単でスタンダードな、ひねりのない問題をまずはやっていきましょう。

 

 

1問目

f:id:I_my_mine:20211128170522p:plain

さて、どうアプローチしましょうね。

 

まずは状況を確認します。みなさんも、まずは情報整理から始めるといいと思います。落ち着くので。

わかっていることは、

  • ハーディ・ワインベルグの法則が成立する集団
  • A, aが対立遺伝子である(A, a以外を想定しない)
  • 100人の集団がある(ヒトなので2倍体である)
  • 表現型[A]、すなわち遺伝子型AAかAaが91人いる
  • 表現型[a]、すなわち遺伝子型aaが9人いる
  • 求めたいのは、各遺伝子型の人数とA・aの遺伝子頻度

ということです。ハーディ・ワインベルグの法則が成立しているということは、自由交配の集団ですね。

ハーディ・ワインベルグの法則を満たす集団は、世代を経ても遺伝子頻度が変化しません。それは、「ハーディ・ワインベルグの法則を満たす」という言葉を見た瞬間に思い出すと良いでしょう。

どうせ求めたいものの中にもAとaの遺伝子頻度がありますので、今世代および親のAの遺伝子頻度をp、aの遺伝子頻度をqと置いて、なにかできそうか考えてみましょう。一応書いておくと、対立遺伝子はAとaしかないのでp+q=1です。

 

さて、親集団はどうやってこの世代を産んだのかを思い出します。自由交配です。親集団のAの遺伝子頻度p、aの遺伝子頻度qから、以下の表が作れます。

f:id:I_my_mine:20211128150804p:plain

ということは、次世代(今回の集団)において各遺伝子型の比率は

AA:Aa:aa=p^2:2pq:q^2 ということになります。

今回の集団は100人集団なので、

AAの個体数は 100 × p^2/(p^2+2pq+p^2) = 100p^2 ※p+q=1なので

Aaの個体数は 100 × 2pq/(p^2+2pq+p^2) = 200pq

aaの個体数は 100 × q^2/(p^2+2pq+p^2) = 100q^2

になりますね。

さて、上の問題を見てみると、AAとAaの個体数は足して91人、aaは9人であることが明記されています。aaが一番すっきりしているので、ここから攻めます。

aaの個体数について、遺伝子頻度qを用いた式と与えられた個体数数値をイコールで繋いで 100q^2 = 9

q^2 = 9/100

よってq=3/10。

p+q=1より、Aの遺伝子頻度p=7/10と出ました。

上の問題で求められていたのは、Aとaの遺伝子頻度だけでなくAA, Aa, aaの個体数だったので

AA = 100p^2 = 49

Aa = 200pq = 42

aa = 9

ということで収まりました。

 

答え

Aの遺伝子頻度7/10、aの遺伝子頻度3/10

各個体数は AAが49人、 Aaが42人、 aaが9人。

 

ポイント
  • 解く前に情報を整理しておく方がいい!落ち着くから!
  • ハーディ・ワインベルグの法則を満たす集団は親世代も次世代もいつの世代も遺伝子頻度が同じとして良い。また、自由交配するのも変わらないので、AA:Aa:aa=p^2:2pq:q^2になる。が、最初の頃は丸覚えではなくて、導出しながらやっていこう。
  • 表現型[a]はaaのみしかいないので数式処理が楽。わかるところから攻める。

 

2問目

f:id:I_my_mine:20211128232408p:plain

これもまずは整理しましょう。

  • 対立遺伝子はAとa。
  • 集団における遺伝子型aaの頻度が0.16。
  • ハーディ・ワインベルグの法則を満たす集団。
  • 求めたいのは、遺伝子型Aaの頻度。

ハーディ・ワインベルグの法則を満たす集団なので、今回の世代でもその親の世代でも遺伝子頻度が変わりません。ということで、適当にAの遺伝子頻度をp、aの遺伝子頻度をqと置きましょう。今回も対立遺伝子がAとaしかないので、p+q=1が成立します。

で、こう置くと今回の世代におけるAA、Aa、aaそれぞれの存在比もさくっと出ます。さくっと出なければ、また表を描くところから始めればいいです。何度でも表は描きましょう。描けば描くほどいいので。

f:id:I_my_mine:20211128150804p:plain

これね。

ということで、今回の世代でも勿論、

AA:Aa:aa=p^2:2pq:q^2 です。

その上、問題文で「aaの頻度が0.16」だと提示されていますね。ここから立式ができそうです。

aaの頻度を求める式を、pやqを使った式で作って、それを0.16の数値とイコールで結びましょう。

aaの頻度 q^2/(p^2+2pq+q^2) = q^2/(p+q)^2 = q^2 = 0.16

q=0.4

p+q=1より、p=0.6が求まりました。

あとはAaの遺伝子型の頻度の式を作ってはめるだけ。

2pq/(p^2+2pq+q^2)=2pq=2×0.6×0.4=0.48。

 

答え

0.48

 

 

手元の問題集の問題に取り組んでみよう

ということで、一番スタンダードなタイプは解けそうな気がしてきましたでしょうか。

大事なのは、

整理すること

文字で式を思い起こすこと

文章で式の意味を指し示すこと

これです。あとは遺伝子頻度のとき、「1個体がもつ遺伝子の数は2個」であることを忘れないことかな。

 

とはいえ、こういう問題ばっかり解いてると、今度は

「ハーディ・ワインベルグっぽいやつは全部遺伝子頻度p~とかやればいいんでしょ?」

「どうせ遺伝子頻度全部いっしょでしょ?」

「aaの頻度はq^2なんでしょ?」

とかいう偏った思い込みと雑な処理が始まって、大体崩れていくですよね。だめだよ。毎回ちゃんと確認して、確信の上で式を進めようね。

 

次回は上のようなダメな思い込みを形成し始めた人が太刀打ちできなくなる、ちょっと捻った問題をやっていきたいと思います。

更新までちょっと時間がかかるかもしれませんが、いつか出す……。

高校生物「ハーディ・ワインベルグの法則」計算問題を理解する その1

 

ハーディ・ワインベルグの法則に関する計算問題の質問をよく受けます

見出しの通りです。

めちゃくちゃよく質問されます。

が、質問してくる人が大体どこで躓いているかというと、

  • そもそも遺伝子頻度が何者なのかよくわかっていない
  • 計算式の意味がわかっていない
  • 自分が何を計算してるのか段階がわかっていない

というところに集約されてくる感覚があります。

で、毎回私は「日本語で立式できるようにしなさい」とか「今どこの部分を導いてるか、何を導いているかを文章で書きながら式を進めなさい」なんて指導するんですが、それでもまぁやらないですよね。めんどうくさいんだろうね。それが一番いいのに。

そのめんどくさいの行為故に、本番でちょっと捻られた問題出されると焦って崩れちゃたり、雰囲気で式当てはめてドボンしたりするのにね。

 

そういう悲劇がなくなったらいいなという想いと、

本気で困っている人を助けたいという気持ちから、

どうにかしたい!と思う人のためにブログで解説を書いてみることにしました。

ブログだったら、当人が困った時に何回も戻ってこれるし、

言葉で説明するとあっという間に忘れたり、紙に書いたら紙ごと紛失したりするけど、ブログならそうはならないからね。

ぜひ、ハーディ・ワインベルグの法則を雰囲気でこなしていて、ちょっと困っている人の助けになれたらと思います。

 

この記事は誰のためにあるのか?

ということで、上でも述べたようにこの記事は、

  • ハーディ・ワインベルグの法則というものがあるのを知っている
  • 高校の授業で習った
  • けど計算がなんとなくよくわからない

そういう人のためにあります。

ので、ハーディ・ワインベルグの法則の学術的意味とかには言及しません。

中身についても、高校生物の教科書に書いてあるレベルの話しかしません。

 

基本的にこの記事では、計算問題が解けるようになることを目標とします。

というか、計算式を理解できるようになることを目標とします。実はこれが一番大切だと私は思っています。

 

生物学として考えると、計算だけができるようになったところで……と思うところもあるかもしれませんが(特にその道の専門の人にとっては)、実際の大学入試問題ではハーディ・ワインベルグの法則を絡めた計算問題は頻出なので、どうにかしなければならないものだと思います。

そういうわけで、割り切って読んで頂けると幸いです。

 

 

約束事。

  1. 飛ばさずに一個ずつ確認しながら進めることを約束してください。
  2. ハーディ・ワインベルグの法則が絡む計算問題を手元でやるとき、独力で「文章で立式できる」ようになることを目標にしましょう。
  3. ハーディ・ワインベルグの法則が絡む計算問題を手元でやるとき、独力で「今何をしているか文字で説明できる」ようになることを目標にしましょう。

 

 

ハーディ・ワインベルグの法則の基本を確認しておく

ハーディ・ワインベルグの法則とは、ざっくりいうと「以下に示す性質を満たす集団は遺伝子頻度が変化しない=進化しない」という法則です。

  1. 十分に大きい集団である。
  2. 個体の移出や移入が生じない。
  3. 突然変異が生じない。
  4. 自然選択が生じない。
  5. 自由交配が起こる。

 

ハーディ・ワインベルグの法則は上のように小ざっぱりとしていますが、用語の意味がわからなければ計算問題も理解はできません。

下の用語の意味は最低でもわかるようにしておきましょう。

  • 対立遺伝子
  • 突然変異
  • 遺伝子プール
  • 遺伝子頻度
  • 自由交配
  • (自家受精)

 

一応これらもざっくり、必要イメージが得られる分だけの解説をしていきます。

今後の理解の素地になる部分でもあるので、怪しいところがある人もない人もなるべく確認をしてください。

 

説明のため、適当な2倍体生物を設定します。後で計算問題でも活躍してほしいので、ハーディ・ワインベルグの法則を満たすような生物であるとしておきましょう。

f:id:I_my_mine:20211128113555p:plain

2倍体生物は、身体の細胞の核内に相同染色体を2本ずつ持っています。

f:id:I_my_mine:20211128113602p:plain

相同染色体どうしは持つ遺伝子座が共通していて、対応する場所に共通の遺伝子座があります。特定の遺伝子座には、特定の対立遺伝子の中からいずれかが乗ります。

f:id:I_my_mine:20211128113612p:plain

難しいなと思ったら、スマホのカスタマイズなどを想像してみてください。カスタマイズでは、「本体のカラー」、「カバーの種類」、「壁紙」などの遺伝子座があります。

「本体のカラー」という遺伝子座の選択肢(対立遺伝子)は、赤、青、ゴールドなど……

「カバーの種類」の対立遺伝子は手帳型、なし、枠のみのものなど……

という風に、それぞれの遺伝子座はそれぞれの対立遺伝子から選んではめ込むのです。2倍体の場合は、「本体のカラー」の遺伝子座が2つあるので、2色選んではめ込むわけですな(こんなのでわかるのか?)。

 

実際の遺伝子の話に戻して、対立遺伝子というものを確認しましょう。対立遺伝子は、塩基配列がちょっと違っていて、そのバリエーションがそれぞれ異なる名前で呼ばれます。メンデルの法則のとき、Aとaが対立遺伝子、Bとbが対立遺伝子……なんてやったと思いますが、Aとaはちょっと塩基配列が違うのでつけられた名前なわけです。

f:id:I_my_mine:20211128113623p:plain

対立遺伝子は突然変異という、塩基配列変更イベントで新規に発生してしまいます。そうすると、ある遺伝子座を占める対立遺伝子の候補(選択肢)が増えてしまう。ハーディ・ワインベルグの法則ではその「対立遺伝子の増加」がない、というのを宣言しています。

f:id:I_my_mine:20211128113634p:plain

現状までで大事なところを一回確認

  • 2倍体生物では相同染色体が2本ずつあるので、ある特定の遺伝子座も2個あり、その遺伝子座には対立遺伝子のうちどれかが選んではめ込まれる
  • つまり、ある特定の遺伝子に着目した場合、どの個体も遺伝子を2つ持っていることになる
  • ただし、個体ごとにその2つの遺伝子の持ち方は違う。対立遺伝子のうちどれを選ぶかで持ち方が変わる。

ここまでは理解できたでしょうか?実はこれがわかってないと、ハーディ・ワインベルグの法則は理解できません。頑張って理解してください。

 

 

次。遺伝子プールと遺伝子頻度を確認します。

遺伝子プールというのは、個体の集団を遺伝子の目線で見たものです。

だから、遠目にこういう見える集団がいたとして……

f:id:I_my_mine:20211128115331p:plain

遺伝子Aまたはaの遺伝子プールという捉え方をすると、こう見えるようになります。

f:id:I_my_mine:20211128115356p:plain

遺伝子がわらわらいますね。わらわらたまってるので、遺伝子プールです。

遺伝子プールで見たときも、特定の遺伝子について「1個体に遺伝子は2つある」ということを忘れないようにしましょう。

 

では、この遺伝子プールにおけるAとaの遺伝子頻度を計算してみようと思います。

遺伝子頻度は名前の通り、「遺伝子の頻度」。つまり、遺伝子プールのAまたはaの遺伝子座すべてに対して、Aやaがどれくらいの確率で乗っているのか(出現しているのか)が遺伝子頻度です。

まずはAの遺伝子頻度を考えてみましょう。

上の集団で、Aまたはaの遺伝子座は総計幾つあるかというと、

個体の数9×各個体がもつ遺伝子座2=18個 です。

じゃあ、Aはどこにあるかというと、

  • 遺伝子型AAの個体2個体(これは、各個体がAを2つ持ちます)
  • 遺伝子型Aaの個体2個体(これは、各個体がAを1つ持ちます)
  • 遺伝子型aAの個体2個体(これは、各個体がAを1つ持ちます)

になるので、計算式としては

(遺伝子型AAの個体数2×各個体がもつAの数2) + 

(遺伝子型Aaの個体数2×各個体がもつAの数1) + 

(遺伝子型aAの個体数2×各個体がもつAの数1) + 

=4+2+2=8個 ということになります。

よって、

Aの遺伝子頻度= Aの個数/Aとaの遺伝子座の総数 = 8/18 = 4/9 ということになりました。

同じくaの遺伝子頻度も求めてみましょう。答えが5/9になったら正解です。

 

ここで気づいて欲しいのですが、Aの遺伝子頻度とaの遺伝子頻度を足すと1になりますね。これはなぜ1になるのか説明できますか?

 

……今回着目した遺伝子座に乗る対立遺伝子の候補は、Aとaの2つしかありません。2つの対立遺伝子のどちらかが乗る以外の選択肢はあり得ないです。

ということは、事象としては遺伝子座にAが乗ること、aが乗ること しかないので、この起こりうる事象の確率全てを足したら1になる、というのは当然のことなのです。

逆にここで1にならなかったとしたら、遺伝子座にAとa以外の別の対立遺伝子が存在していることや、個体の移出入があることが想定されます。現実世界では普通にそういうことはあるんですが(複対立遺伝子も普通にあるし、突然変異もあるし、個体の移出入もある)、今回の仮定では、ハーディ・ワインベルグの法則の条件を満たす集団なのでナシです。

そんなわけで、Aの遺伝子頻度とaの遺伝子頻度を足すと1になるんですね。

 

現状までで大事なところを一回確認

  • ある特定遺伝子に着目した遺伝子プールにおいても、勿論1個体につき2つの遺伝子座があり、2つの遺伝子を持っている。
  • ある遺伝子の遺伝子頻度=ある遺伝子の個数/ある遺伝子がのることができる遺伝子座の総数
  • 対立遺伝子がAとaの2つしかないなら、Aの遺伝子頻度とaの遺伝子頻度の合計は必ず1になる(ハーディ・ワインベルグの法則を満たす集団なら)

 

最後の用語、自由交配と自家受精にいきましょう。

自由交配というのは、名前の通り皆が自由に交配することです。

先程出した遺伝子プールで自由交配が起こったらどうやって子供ができてくるのかを考えてみましょう。

f:id:I_my_mine:20211128121207p:plain

……と言うと、案外頭がこんがらがる人も多いようなのですが、こういうのは雑に考えましょう。

自由に交配する、ということは、もともと遺伝子プール内で沢山ある遺伝子は沢山生殖細胞に乗るし、少ない遺伝子は少なく生殖細胞に乗るだろうなって思うじゃないですか。

例えば、Aが集団内で10個、aが集団内で1個しかない集団で自由交配が起きたら?きっとAを持つ子孫が沢山生まれるんだろうなって思いますよね。

そんな風に、自由交配は、誰と誰が交配する……とか考えるんじゃなくて、遺伝子プールの中の遺伝子頻度を見て、その遺伝子頻度に基づいて集団としての生殖細胞ができると考えると簡単です。集団が生殖細胞を作って交配させるんです。

じゃあ、上の集団の状態をもう一度確認します。

上の集団では、Aの遺伝子頻度が4/9、aの遺伝子頻度が5/9でした。

だったら、生殖細胞という相同染色体のうち1本しか持たない=1つしか遺伝子座がない細胞のその遺伝子座においても、Aは4/9、aは5/9の確率で乗るんです。

よってこの集団が作る生殖細胞では、

Aをもつもの:aをもつもの=4:5で発生することになります。aをもつ生殖細胞の方が沢山できるんですね。

オスとかメスとか関係なく、この遺伝子頻度で卵と精子を作って交配させます。ので、便宜的にこういう表を描いて、交配結果、すなわち子孫の様子を推察することができます。

f:id:I_my_mine:20211128122226p:plain

Aの前の4、そしてaの前の5は、その遺伝子を持つ生殖細胞が出現する比率です。上でも述べたように、Aの遺伝子頻度4/9、aの遺伝子頻度5/9からこの数字は来ています。勿論、もっとシンプルにしたい人は、上の図において4ではなくて4/9、5ではなくて5/9と書いても構いません。やりたいこととしては、遺伝子頻度を生殖細胞の数に反映させたいだけなので、どちらでやっても同じです。

黄色い枠内に子供を考えていくわけですが、その際数字は掛け算、Aやaは従来通りどういう遺伝子型の子供ができるかを枠内に埋めていきます。子供も2倍体生物なのでAAとかaaといった風に遺伝子を2つもつわけです。

f:id:I_my_mine:20211128122839p:plain

子供の遺伝子型の前に付いている数字もやはり比率です。

今回の次世代集団を考えると、

AA:Aa(AaもaAもAaとして一括する):aa = 16:40(20+20のため):25 になります。

よって、例えば次世代の子供が総計81個体生まれたならば、そのうちの各遺伝子型個体は

AA: 集団総計個体数81×比率16/81 = 16個体

Aa: 集団総計個体数81×比率40/81 = 40個体

aa: 集団総計個体数81×比率25/81 = 25個体

になるし、192個体生まれたなら、AAは32個体、Aaは80個体、aaは50個体になるってわけ。

ハーディ・ワインベルグの法則で手詰まりする人は、今触ってる数字が比率なのか個体数なのかわからなくなってしまうという人も多く見かけます。どちらもリンクしていると同時に、違うことなので、それをうまくおさえられると色んな計算が楽にできるようになります。見分けるの大事。毎回式に書き込むなり、文章で書いてから式を書くなりして道標を作りましょう。後から確認もしやすくなるよ。

 

現状までで大事なところを一回確認

  • 自由交配では「集団が生殖細胞を作る」と考える。誰と誰が交配とか考えない。なぜなら自由だから。
  • 生殖細胞のもつ1つの遺伝子座にどの遺伝子がどの頻度で乗るのかは、集団の遺伝子頻度が反映される。
  • 表の描き方、数字とアルファベットの意味をマスターする。
  • 比率、確率、個体数……見分けるの大事。

 

自家受精については、問題で出てきた時に触れることとしましょう。

 

これでやっと準備が整いました。計算問題に立ち向かえます。

 

ハーディ・ワインベルグの法則を証明する

ハーディ・ワインベルグの法則では、条件を満たす集団では世代を経ても遺伝子頻度が変化しない=進化しない、ということを言っていました。

それを証明する過程をちゃんと理解すると、計算問題もぐっと解きやすくなります。やってみましょう。

 

まず、前提を作っていきます。

  • 今から扱う集団はハーディ・ワインベルグの法則で提唱された条件を満たす。
  • 対立遺伝子Aとaのみが乗る遺伝子座に着目する。
  • 親集団でのAの遺伝子頻度はpとする。
  • 親集団でのaの遺伝子頻度はqとする。
  • 対立遺伝子はAとaしかないので、p+q=1である。

この集団の次世代集団を作ってみて、そこでもAの遺伝子頻度がp、aの遺伝子頻度がqだったら「遺伝子頻度は変化しない」を証明できますね。

 

では、上でやったのと同じく、この親集団の自由交配で次世代を作ってみます。

表を自力で書けそうですか?今回の遺伝子頻度は「p」と[q」で、数字ではないのでためらわれるかもしれませんが、やることは数字のときと同じです。

f:id:I_my_mine:20211128124210p:plain

子供を作っていきます。

f:id:I_my_mine:20211128124345p:plain

pとかqとかは数字だと思わないとおかしくなるよ!Aとかaの遺伝子と混合しないように注意しましょう。

さて、これで次世代の集団における各遺伝子型の比率が決定しました。

AA:Aa:aa=p^2:2pq(pq+pqなので):q^2

ここから、次世代でのAの遺伝子頻度とaの遺伝子頻度を出したいわけですが、人によって「個体数でやりたい!」という人と、「最初から比率でやれる!」っていう人がいると思うので、2パターン書きます。

 

個体数でやりたい人

個体数の方が触りやすいもんね。まず個体数に変えちゃいましょ。

次世代集団の総個体数を適当に決めます。数字でも、xでもいいです。私はxにします。

で、AA、Aa、aaの個体数を出しましょう。

f:id:I_my_mine:20211128125620p:plain

p+q=1だったのはなぜなのか覚えているでしょうか?忘れていたら確認してください。

とにかくこれで、個体数は出せましたね。

じゃあ、次はAの遺伝子頻度を出しましょう。Aの遺伝子頻度=Aの遺伝子の数/Aとaの遺伝子座の総数 でした。

ではまず遺伝子座総数から考えましょう。x個体それぞれが2つ遺伝子座を持つので、

遺伝子座総数は 2x個。

で、Aの遺伝子の数は、

AAがp^2x個体(1個体につき2個のA)

Aaが2pqx個体(1個体につき1個のA)

ですから、(p^2x × 2)+(2pqx × 1)=2x・p^2 + 2xpq = 2xp(p+q)=2xpになります。またp+q=1を使います。

ということで、Aの遺伝子頻度= Aの遺伝子の数/Aとaの遺伝子座の総数=2xp/2x = p。親集団と同じく、Aの遺伝子頻度がpになりましたね!

aの方は自力で一度やってみましょう!遺伝子頻度qが導出できればばっちりです。

 

比率そのままでやりたい人

次世代の集団における各遺伝子型の比は

AA:Aa:aa=p^2:2pq(pq+pqなので):q^2

でした。ここからAの遺伝子頻度を出します。

AAという個体の比率がp^2で、AA1個体がもつAの遺伝子の数が2個。

Aaという個体の比率が2pqで、Aa1個体がもつAの遺伝子の数が1個。

その上で、この集団に存在する全ての遺伝子数を比で考えると、1個体につき2個もつため2×(p^2+2pq+q^2) = 2×(p+q)^2 = 2×1^2 = 2。

よって、Aの遺伝子頻度=(p^2×2 + 2pq ×1)/2 = 2p(p+q)/2 = p(p+q) = p×1 = p。

親集団と同じく、次世代でもAの遺伝子頻度がpになることがわかります!

aの遺伝子頻度は自力で出してみましょう。qになれば正解です。

 

結局何に気を使いながら進めればハーディ・ワインベルグの法則の計算問題は解けるのか

最初にも宣言したように、ハーディ・ワインベルグの法則に関する計算問題は、

  • 文字で式を表せること
  • 今何をしているか、何を導出しているかが言葉で説明できること

が一番重要だと思います。その中でも、特にちゃんと言葉で指し示せるようになりたいのが、

  • 今扱っているのは個体数なのか、遺伝子頻度なのか、比率なのか
  • 今扱っているのはどの集団の値なのか

だと思います。特に後者は超大事で、

親集団のAの遺伝子頻度はpです。

じゃあ次世代のAの遺伝子頻度はなんでしょう?

みたいに、自分はどの集団のどの値の情報を持っていて、どの集団のどの値を求めようとしている(どこがわからない状態)なのかを区別・把握しておかないと、ごっちゃになっていきます。

親のAの遺伝子頻度がpなら次世代の遺伝子頻度もp!みたいなのは、ハーディ・ワインベルグの法則をちゃんと満たす集団なら通用するのですが、自家受精になったり自然選択が入ったりするといきなり訳がわからなくなってしまうでしょう。

遺伝子頻度が世代に関わらず集団内で常に同じ値になるのはハーディ・ワインベルグの法則を満たす集団だけです。それ以外では世代と値の紐付けにセンシティブであらねばなりません。

 

あとは、「1個体が2つの遺伝子座ないし遺伝子を持っている」ということは大抵の人がすぐ忘れがちで、それによって式がおかしくなったり、読解できなくなったりします。2倍体なら1個体がもつ特定の遺伝子座は2つ、これはもう絶対忘れないようにしておいた方が良いでしょう。

 

 

今日はここまで

次回の記事では実際の問題を解きながら解説をしていくつもりですが、正直ここまでのことがちゃんとわかっていればかなりの問題が解けるようになるのではないかと思います。

ので、しつこい話ばかりで嫌になってしまうでしょうが、是非上に書いてあることや考え方はマスターして欲しいです。

 

最後になりますが、自分は集団遺伝学の専門でもなく、統計や数学の用語の感覚もかなり乏しいため、色々間違った表記や表現があるのではないかと思います(比と比率と確率と頻度がごちゃごちゃしてきたり、「ハーディ・ワインベルグの法則の条件を満たす集団」と書くべきところを省略したり……)。本当にすみません。自分の実力不足を書きながらかなり感じました。

間違っている点に関しては、もしお気づきであれば指摘して頂けると幸いです。誰かの役に立つ記事にできたらいいなと思うので、もしお手伝いしてくださる方がいらっしゃるのであればご指摘よろしくお願いいたします。

フレデリックを語る会 後半

音楽グループ:フレデリックを語ります。

前半はこちら↓

i-my-mine.hatenablog.com

 

前半ではがちがちに一つ一つの曲について語っていってしまったのですが、

後半では語るのは軽めにして、ひたすらおすすめの曲を幾つか挙げていこうと思います。フレデリックはすべての曲が良いのですが、曲の数が多すぎるので、まぁ指針という感じで捉えてもらえれば……。

と言いつつノリで語ってしまうかもしれない。許して。

私の雑な分類もつけておきます。気になったものは是非聴いてみてください。

 

 

踊る・繰り返す音がきもちいい系

Wake Me Up

カランコロンと鳴る軽快な音楽が最高にWake Me Up.


www.youtube.com

まさに「遊び」という感じで身体がわくわく、踊りだしてしまいます。

サビの怒涛の歌詞もいい。畳み掛けるの好き。

 

ディスコプール

オドループと対になる曲です。


www.youtube.com

ディスコ感溢れる不思議な曲調、オドループ同様踊り欲を刺激する音。

行ったことはないけれどナイトプールを少し想像させるような音楽です。

 

KITAKU BEATS


www.youtube.com

遊びきってから帰宅 のキレがいい。思いっきり遊んで、踊って、そして帰る。

ぜひこの曲でフレデリック退勤をしましょう。

 

パラレルロール

Youtubeでうまく探せなかったので添付はないのですが、繰り返し系の曲です。

フレデリックのリピートがゾクゾク来る人にはおすすめ。

カッコイイ!

 

リリリピート

同じくフレデリックのリピートが好きならこれは聴くべし。


www.youtube.com

タイトル通り、リピートして、リピートして、リピート ステップして、って感じの曲です。いいリズム。

 

訴えるものがある・歌詞が強い系

ハローグッバイ


www.youtube.com

戦わない戦い方を僕たちは知っているはずなんです

から始まる強い曲。歌詞もよし、音もよし。サビでは涙が出そうになるくらい声の伸びがいい(?)

 

FOR YOU UFO

これもいい動画が見つからないので貼れないけれど、最高に好きな曲のひとつです。

言葉を伝える、というただそれだけがどうしたって難しい。でもそれを一生懸命、ひたむきに伝えようとするただそれだけの曲なのに、どうしてこうもキラキラするのか。

 

ひっくりかえす


www.youtube.com

ひっくりかえす、もある意味リピート系の曲なのだけれど、ただのリピートではなく繰り返すたびに意味が濃くなるような気がします。

なんだかひっくりかえしたいことがある夜にはおすすめです。

 

FUTURE ICE CREAM

これもいい動画が見つからないのだが、良い曲。

タイトルの意味はわからないかもしれないが、聴けばそういうことね、となる。

フレデリックの例えは常に秀逸だと思います。

 

ミッドナイトグライダー

いい動画見つからない……。ミッドナイトグライダーは夜の東京を滑空している気分になれる曲です。

フレデリックは情景描写力がすごい音楽だと思っています。

ミッドナイトグライダーで何を想うかは曲を聴いて確かめてみて欲しいですね。

 

終わらないMUSIC

いい動画ない。なんか全然動画が見つからなくなってきたのは、ニッチだからなのか……

前半で紹介した「音楽という名前の服」が気に入ったならこっちも聴いてみるといいと思います。この曲もまた、フレデリックが音楽というものに対して想うことが詰まっている宣言歌に近い。

 

トリッキー、変わり種、情景描写力系

DNAです

私がかなり好きな曲なのですが、中身はかなり難解な歌詞で、楽しいから歌ってるだけかもしれないと思えるくらいの軽い曲。

だとしても、この曲の面白いところは「DNA」というらせん構造をもじって、曲が回転するところにあるんですね。曲が随所でぐるぐる回るんです。何を言ってるのかわからないかもしれないですが、こればっかりは体験してもらった方が速いですわ。ぜひ、イヤホンやヘッドホンで聴いてください。

妙にハマってしまって何回も聴いてしまっているので、中毒性高めな曲だと思います。

 

LIGHT

フレデリックの中でも「歌詞がほぼない」曲、つまりメロディなどの音楽が前面にバーンと出された超スッキリキレッキレの曲です。

フレデリックはダンスが大事なので、LIGHTもダンスに重きが置かれた曲構成になっています。海外の人でも踊れるような、全人類の踊り。それがLIGHTの目指すところかもしれません。PVにもそれが現れていると勝手に思っています。


www.youtube.com

実際この曲は海外でもかなり評価が高くて、コメント欄がめちゃくちゃ多言語になっているので面白いです。

フレデリックの大半の曲は日本人だけじゃなく海外にも受けがいいけど、この曲は飛び抜けているんだなぁ。

 

シントウメイ

名前を聞いただけだと「新東名高速道路?」ってなるんですが、これはそう思ってもいいんじゃない、って思うくらいにはスピード感がある曲です。

でもなによりも面白いのは、この曲のベースが「キリンレモン」になっているところだ。


www.youtube.com

キリンレモンのあの曲ってこんなにかっこよくなる!?ってなります。青春、突き抜けるような青空、フィールドの青臭い香り……こういうものが想起される、情景描写力高めの曲です。キリンレモンなのにフレデリック、という素晴らしい曲に仕上がっていると思うのは私だけでしょうか。

前半でYONA YONA DANCEの話をしましたが、あれも 和田アキ子さん なのに フレデリック という、絶妙なハーモニーに仕上がっていました。今回もそれに近く、フレデリックのこのなんともいえないバランス感覚―自分たちの良さや特徴は出すんだけど、タッグ先を消さない・食わない・良さを引き出す という凄さがあります。

 

真っ赤なCAR


www.youtube.com

これはアダルティな曲で、フレデリックの「情景描写力」がかなり強く出ている一曲だと思います。

聴いているといつの間にか、真っ赤なCARで夜中のしめっぽい道をドライブしているのです。いや、本当に。

曲で酔う、という心理状態がちょっとわかる気がします。どうしてこんなことができるのだろう、といつも思います。この感覚が病みつきになって時々聴いちゃう。

 

RAINY CHINA GIRL


www.youtube.com

これも情景描写力が強い一曲だと思うんですが、何よりチャイナが好きな人にはおすすめです。

フレデリック・チャイナといってもいいようななんともいえないチャイナ感に虜になるのではないでしょうか。

なによりこの曲を聴くといつの間にか小雨が降っていて、横にいつもそう 素朴なRAINY CHINA GIRLが現れるんですね。一緒にゆらゆらできる。楽しい。かわいい。すき。

 

ブラック・ダーク・シリアス系

対価

間違ってたんだな

から始まるこの曲。


www.youtube.com

切ない、でもただの切なさじゃない。悲しい、でもただの悲しさじゃない。フレデリックのバラードの特異性を感じて欲しいです。どこかでハッとさせられる、胸を点かれる部分があるんです。

 

USO


www.youtube.com

USO、単体で聴いても勿論とても良い曲なんですが、この曲がFOR YOU UFOとかトウメイニンゲンとかと一緒のアルバムに収録されていることを考えると中々くるものがあります。

 

たりないeye


www.youtube.com

たりない愛、じゃなくてたりないeyeなのがいいですよね。

目で見る世界で捉えるというその事実感と切なさ、いっぱいいっぱい感。恋人も大切な人も、結局目を通して、目で見つめることでしか捉えられず、それはいつもどこか捉えきれていなくて、もどかしくて足りない。

それでいて視界に入っていない時や、一緒に景色を見ていない時に感じる確かな「たりない」という気持ち。たりないeye、はものすごく的確で、それでいて新しい。

 

いつか出会うことになるだろう系

フレデリックを聴き始めたら自ずと出会うであろう曲も一応紹介したいと思います。並べるだけですが……。

どれも最高にかっこいい、よく練られた音楽なので、歌詞でも音でも楽しめるだろうと思います。

TOGENKYO


www.youtube.com

 

VISION


www.youtube.com

 

飄々とエモーション


www.youtube.com

 

かなしいうれしい


www.youtube.com

 

 

まとめ:本当は全部聴く価値がある

前半・後半にわけて長々と曲を紹介してきたわけですが、フレデリックの多才さというか、すごさ、そして貫いているテイストが少しでも伝わったでしょうか。

私が好きだ、ということだけでも伝わればそれで十分だと思うのだけれど、欲張りなので皆さんにも是非ちょっとでいいから好きになってほしい。というか、好きな曲を見つけてもらいたい、いい曲を発掘してもらいたい、と思います。1曲でも出会いがあったなら本望です。

 

とはいえ、フレデリックは何度も言っている通り曲の数が大量にあります。

本当に大量にあるので、勿論今回のブログでは紹介しきれていません。あの曲もいいのに、この曲もいいのに……と本当にもどかしい気持ちでいっぱいです。

もどかしいので、「全て聴く価値があるから一度は聴いてみてね!」と言いたいのだけれど、とはいえ急にあまりにも大量の曲を与えられたって印象がぼやけてしまうだろうし、心理的抵抗感も上がるだろうので強要はしません。

ただ単に、全曲聴く価値がある、どれを聴いても発見や個性があって面白いとだけ伝えさせて欲しいです。

それを念頭に置いた上で、もし、いつかあなたが未経験のフレデリックの曲に出会った時に、気軽に聴いてみてくれたなら、私はとても嬉しいなと思います。

 

そういう意味で、フレデリックは沢山曲があるからこそ、偶然の出会いが尽きない素晴らしい場であるというのも伝えておきたいです。

沢山曲があるから負担、なのではなく、いつまでも出会いが尽きない、楽しい場所なのです。

一部の曲しか知らなくたって全然いい。それを起点にいつでも無限に広がる「遊び場」に踏み出せるという、その可能性が常に横にあることはあなたにとっても悪いことではないでしょう。

いつかふらっと気持ちが傾いたら踏み出してくれたらいい。

その時は是非一緒に語り合いたいので、声をかけてくれると嬉しいです。

 

 

 

P.S.

今回の記事ではびっくりするほどボーカル云々とか人とかの良さを語れていません。いやはや、良いのが当たり前すぎるので全然言葉にしないというのは良くないですね。

ちなみに自分はライブの時にめちゃくちゃ激しくなるドラムが大好きです。

フレデリックを語る会 前半

先日、「フレデリックを語る会」と第して、音楽グループであるフレデリックの良さや推し曲について私が語り続ける会をツイキャスで開かせていただきました。

聞き手として音声参加してくださった人は3名で、いずれもフレデリックへの知識はあまりないけど興味がある、と言ってくださった方々です(実際は音声トラブルで2名になってしまいました……仕方ないけど残念)。

加えて、何人かの方がツイキャスでずっと聴き続けてくださいました。参加してくださった皆様本当にありがとうございました!

 

本当はツイキャスじゃなくてTwitterのスペースでやりたいのだけれど、Twitterだと歌えないのよね。JASRACと提携してないから……

以前「藤井風を語る会」もやったのですが、そういう都合でツイキャスでやらねばなりませんでした。Twitterで歌えるようになってほしいなぁ。

 

今回の会では私がもう自分勝手に語るし歌う、みたいな感じだったんですけど(それでも辛抱強く聞いてちゃんと会話してくれた聞き手の方々には感謝しかないです)

その語る行為によってフレデリックの良さを自分の中でも改めて形作れた感触があったので、どうせならということでブログでもざっくり語った内容を書き留めておこうかと思います。

 

 

そもそもフレデリックのどの曲を皆聴いてるの?

フレデリック理解度が低い、という人々は、フレデリックのどの曲を知っているのかについて自分は無知だったので、まずはそれを聞き手の方に聞いてみました。

結果、

  • オドループ
  • オンリーワンダー
  • オワラセナイト
  • 愛の迷惑
  • YONA YONA DANCE

が出てきました。いい曲ばっかりだ!

オドループ

オドループは私のイチオシでもあります。2014年リリースとのことで、もう7年も経つわけですが、色褪せないですね。どの世代の人が聴いてもきっと踊りだすのではないでしょうか。PVの二人がまたいいんですよね。


www.youtube.com

TikTockでも流行ってますし、Youtube上ではオドループ×新宝島とか、オドループ踊ってみたとか、色々動画が今なお更新されています。

これはすごいことだと思います。

オドループは自分の推し推しの一曲でもあるので、後で改めて語ります。

オンリーワンダー

オンリーワンダーも良い曲です。オンリーワンだし、オンリーなワンダーです(?)


www.youtube.com

オンリーワンダーはひたすら元気になる曲ですし、色んなぐしゃぐしゃした感情をかっ飛ばすにはもってこいです。

いい栄養素をもらえる曲だと思います。PVも好き。

オワラセナイト

オワラセナイトは、実はフレデリックをちょっとだけ噛んだ人や、オドループ発売当初を知ってる人だとマイナスイメージを持っている人も多いらしく、曲としてちょっと批難された歴史があります。

というのも、オドループで大ヒットを出して、その次にリリースされたのがオワラセナイトで。オドループに似た中毒性の出し方が、転用だとか、ワンパターンだとか、色々言われたんですよね。

でも私は全くそうは思わなくて、オワラセナイトは超いい曲だと思っています。その中毒性もオドループと「同じ」では全くないですし、フレデリックの全ての曲を聴けばわかることですがオワラセナイトはフレデリックの表現の一つとして普通に成立する「オンリーワン」なのです。後から話しますが、フレデリックはその表現がかなり特徴的です。その特徴を反映しているだけで、全然パクリではないのです。

だからなんと的はずれな批難だろうとちょっと悲しい気持ちになったりします。


www.youtube.com

この曲は何かをオワラセナイトいけない時に物凄い効力を発揮しますので、年末の大掃除のときや追い込みの仕事の時に是非かけてみてください。

何よりその「オワラセナイト!」の気持ちが辛さではなく楽しく前向きに出てくるのがフレデリックのすごいところです。基本どの曲も前を向ける、プラスの感情が生まれる曲だと思います。

愛の迷惑

これはオドループを知ってる人からするとちょっと変わった感じの曲だと思うのですが、フレデリックは多彩な表現力を持っているのでこういう曲もあるんですね。


www.youtube.com

愛の迷惑はかなり歌詞がいいです。私は歌詞好き人間なので歌詞がいい曲は好きになります。

フレデリックは曲もいいし歌詞もいいしお互いのフィット感もいいので最高です。愛の迷惑はそういうもののうちの一つで、フレデリックが醸せるなんともいえない軽快さとじれったい心の動きがマッチした良い曲だと思います。

YONA YONA DANCE

これは最近リリースされた曲なのですが、フレデリック和田アキ子さんに楽曲提供したものになっています。


www.youtube.com

聴いてもらえばわかると思いますがフレデリックを強く感じます。フレデリックなのに、和田アキ子さんです。

フレデリックは音の作り方と歌詞のセンスに特徴がかなりあるので、楽曲提供してもフレデリックになるんだなぁと感動しました。そして相手の個性を消さないところもすごいと思った一曲です。この曲も楽しいですね。

 

ということで、すでにかなり語っている気がしますが、案外色んな曲が知られているんだ、ということをここで初めて知りました。

いやはや、ただのファンなのですが、自分が好きなものがこうやって聴かれていることを知るだけでも、なんだかとっても嬉しいものです。

 

 

フレデリックのなにが「良い」のか

ここからはフレデリックの良さについて、私が感じることをちょっとだけ話します。非常に個人的な感覚なので、世間に迎合するかはわかりません。

フレデリックの良さはこの3つに集約されると思います。

  • リズムやミュージック(演奏)の「音」の良さ
    • サイケ感だけど耳に抵抗感のない音、それでいて心のどこかを刺激する音、情景を正確に描き出す音、ディスコミュージック的な響き
  • 歌詞という「音」の良さ
    • 繰り返し構造、耳に残るフレーズ、韻を踏む・同音異義語を使うなど言葉を徹底的に選ぶ、言葉の「音」で遊ぶ感覚
  • 上の2つをうまく組み合わせた上で、全体的に細かいところまでよく練られている良さ
    • すべての「音」が調整されている、計算されている
    • それによって作り出される絶妙なバランス感覚の音楽
    • 全力の「遊び」 そして「踊り」

フレデリックはそもそも、絵本「フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし」からバンド名が来ています。

この本では、フレデリックというねずみが、寒さに凍えてお腹を空かせた仲間に対し、言葉で心を満たす、勇気を与える―というお話が描かれています。

フレデリックというグループは、その絵本のフレデリックのように、楽曲で人の心を満たしたい、という想いで名前が付いているのです。

絵本のフレデリックがそうであったように、彼らもまた「詩人」であり、言葉というものへのウェイトはかなり高いのではないか、と私は勝手に思っています。

そして、言葉を大事にすると同時に、「音」として、音楽として昇華する―そして人々の心を満たす、それがフレデリックの作る曲なのでしょう。

 

そんなわけで、細部までこだわり抜かれた一曲一曲はどれも「芸術品」と言っても良く、どの曲も全然個性が違うのに全てにフレデリック感を感じられる一品となっています。なので本当は全てを推したい。

加えてフレデリックは、びっくりするほどライブだと印象が変わり、CDを聴くのとライブで聴くのと二度美味しい構造になっています。ライブでしか出せない音、というのにもこだわってるのかな、と勝手に思っています。観客と作り上げる遊び空間、踊り空間というのも意識しているのかな。とにかくすんごいです。

是非、普通の曲とライブ曲を聴き比べて欲しいです。


www.youtube.com

 

自分の一番の推し曲5つを紹介させて欲しい

オドループ

すみません。上でも語りかけてしまったんですが、推し中の推しなのでこちらでも紹介させてください。大抵の人が知りきっているのは知っているんです。知ってるんだろうけど語りたいのよ。動画は上に貼ったので割愛します。

オドループ、フレデリックの曲の中でも最高だと思っています。なぜなら踊ってしまうから。人が無意識に踊ってしまう、踊りたくなってしまう曲ってすごくないですか?しかも老若男女、時代関係なく。強すぎでしょ。

歌詞が意味不明だ、という意見もありますが、オドループは案外歌詞をちゃんと見ると考えさせられるものもあるのです。ああいう軽快な曲で、かつ「踊ってない夜を知らない」なんて繰り返されると、こいつただただ踊りたいのかなって思うと思うんですが、実際はちょっと違うんですよね。ちょっとだけ違う。興味がある人は是非歌詞を見てみてください。

とはいえ、やっぱりオドループは「踊る」曲であり、そしてフレデリックは絶対「踊る」をめちゃくちゃ大事にしています。沢山の曲が「踊る」を大事にしていて、フレデリックにとって「踊る」の意味はすごく大きいんだろうなと毎回思わされます。

私は他に「踊る」をこれだけ押し出してくる音楽グループを知らないので、とにかく聴いていて楽しい。楽しいし、考えるし、心地よいと思うのです。

されどBGM

これは最近出た曲です。タイトルからしていいですよね。タイトルどおり、BGMに関する曲というか、BGMのような曲です。PVもいいぞ~。


www.youtube.com

まず考えるべきは、「BGMってなに?」ってところですよね。

BGMって、BackGroundMusicなので、あくまで裏方なんですよ。

なんですけど、自分がBGM選びをする中で気づくのは、「BGMってめちゃくちゃ大事だな」ってことなんです。BGMって物凄いこだわりがないと、中々良いBGMになってくれないんですよね。

実はBGMはただのBackではない。「たかがBGM」と思われても、「されどBGM」なんです。そういうBGMへのリスペクトがあると、余計この曲は楽しいです。

この曲自体もBGMの意識が少しあるのか、控えめで、そっと添えられるようなボリューム感があります。が、私達のBGMとして、アップテンポで元気にしてくれる。とはいえ、やっぱりちょっと踊りだしたくなるのは私だけなのでしょうか笑

言葉も含めた細かい音を「音楽」として拾うフレデリックだからこその、様々な種類の音楽へのリスペクトがあるような曲に思えて、自分の中では一層好き度が高まりました。

シンセンス 

案外知られてないんですが、シンセンスはめちゃくちゃはちゃめちゃかっこいい曲です。入りが落ち着き気味だからあまり知られていないのだろうか。サビで絶対に気持ちが盛り上がっちゃうと思うんだけどな。


www.youtube.com

シンセンスという言葉は、new(新)なセンスでもあり、fresh(新鮮)なセンスでもあると勝手に思ってるんですが。

センスっていうものが常になんだかこちらを規定してくるというか、囲ってくるというか、なんやかんやセンスって結局定められるものじゃん、自分から自由に、新たに、フレッシュに、生まれてくるものであることが常ではないじゃん、みたいなところってたぶん多くの人が感じたことあると思うんですよ。しかも変わってくんだよね。センスいいねって言葉って、一定じゃないわけ。

じゃあ自分はそういう時代とか世界に対してどうやって向き合っていったらいいの?って時に、この曲を聴くと超~~~~~いいですよ。

こうありたい、の理想を具現化したようなエネルギー感。きっと奮起させてくれるはず。

言葉の力強さがまた良いんですよね。一回目もいいのに、2回目のサビで更に言葉の強さが上がるのは最高だなと思います。限界を超えてくるというか。満足を打ち破ってくるというか。こういう「2回目で更にレベルを上げてくる」戦法はよくフレデリックが仕掛けてくるわけですが、言葉のセンスがすごすぎるな、と毎回思います。

音楽という名前の服

これは今まで紹介したものとちょっと毛色が違うと思うのですが、良い曲なので是非一度聴いてみて欲しい曲です。が、Youtubeにないんだよな。リンクを貼れずすみません。

この曲はフレデリックの意思表明というか、フレデリックというグループが音楽に対してどういう価値観を持っているのかを考える良い材料にもなると思います。

僕を着て強くなれるなら いくらでも着こなしちゃってよ 音楽という名前の服は 簡単に汚れない

という歌詞からもわかるように、彼らにとって音楽は「服」のようなもの、相手が好ましいと思えば着こなせ、それによって飾ることや強くなることができるものであると思っている。

私はこの考え方に出会った時、とてもおもしろいと思いましたし、今では大変好きな考え方でもあります。音楽は服なのです。自分の力にできるものである。

気分によって着たい服は変わるわけですが、音楽も同じく聴きたい音楽が変わる。でもそれでいい、という自由を与えてくれます。同時に、使えるなら使ったらいいという許しも与えてくれる。音楽は「使える」んだ、堂々使って良いんだ、という気持ちになれる素敵な曲です。

というより、服くらい身近で、手の届くものである、という感覚もまた良いなと個人的には思うんですよね。高尚にしすぎない。そういうのも大切なのかなと思います。

トウメイニンゲン

自分が5曲と言い出したからには5曲を守らねばならないわけですが、この最後の一枠はめちゃくちゃ悩みました。悩んだ末にトウメイニンゲンです。


www.youtube.com

上でも述べましたが、自分は歌詞大好き人間なので、トウメイニンゲンの歌詞はめちゃくちゃ大好きです。皆さんも是非見てみてください。

教育的というか、大事よねと思う。語る会では「教科書に載せたい」という言葉も出ましたが、本当にそのとおりだなと思います。

音楽グループもある意味「人に伝える」職業ですよね。だから余計言葉の重みも違うのかもしれない。でもフレデリックはそれをこの軽快さで、前向きに伝えてくれる。言葉、伝えなきゃ、トウメイニンゲンになっちゃダメだって前向きに思わせてくれる。

素敵な音楽だと思います。

 

さて、ここまで話したのはあくまで推し推しの推しだけなのですが、もう字数がすごいことになってきました。Youtubeを逐一貼るのもあって、ながーくなってしまいましたね。

後半戦は次のブログに分けたいと思います。興味あれば後半も読んでください。